出張でコロナ禍でも頻繁に渡航しています。
日本から海外、海外から海外、など行き先は様々ですが、コロナ禍の渡航回数で言えば多い方だと自負出来ます。ワクチンパスポートを持っていれば、以前と比べて随分自由になってきています。
先日第三国から日本経由でアメリカへ渡航した際、2日ほど日本に滞在する必要がありました。そこで検疫を受けるのですが、諸外国の空港と比較してどうしても気になった点を書きます。
現在日本の空港においては、コロナの 検疫 対応でスタッフが信じられない位増員されているので、世界の空港の中でも日本の空港のスタッフ数は間違いなく一番です。冗談なしに恐らくアメリカやイギリスの空港スタッフの30倍位います。だって、渡航者よりもいますからね、、、
日本はマスクをしていれば密でも大丈夫と信じている節があるのか、正直スタッフで密になっています。ソーシャルディスタンスを搭乗客に求めるのに、空港スタッフはソーシャルディスタンスを保てていないという意味の分からない状況です。これだけスタッフの数が多いと、どこかの派遣会社が儲けを出す為なのかと訝しんでしまう位です。
「良いよ、良いよ、予算一杯まで派遣しとけ」
で、30倍のスタッフ数がいるのににも関わらず、空港を出るまでの時間は諸外国の空港と比較して、ダントツで遅いのです。
飛行機を降りてから荷物を受け取って空港外へ出るまでの時間は、アメリカでもイギリスでも1時間以下です。
日本は2時間以上かかります。3時間かかる場合もあります。しかも問題なのは半年経っても全く迅速化されていないことです。
他国に比べてきっちりと検疫をしているからということも分かりますが、きっちりと検疫をする為に増員した30倍以上のスタッフがいても、この時間を縮めることが出来ないのは何故なのか疑問です。
日本人だけではなくアジアの方も働いており、仕事振りは至って真面目な印象を受けますので、スタッフの方々に問題があるのではなく、オペレーションに明らかな問題がある気がします。
効率的に物事を進めるという観点が欠けまくっており、日本のダメな部分がモロに見える印象を受けるのです。
体裁を整えることに一生懸命で、ムダばかり生んでいる、特に海外で働いている方々は帰国して早々そう感じてしまうでしょう。
「あー、日本に帰ってきたなー」と悪い意味での懐かしさを感じてしまうのです。
僕は直近が乗り継ぎでしたので乗り継ぎ時の話をしますと、まず入国する搭乗客が降ります。その間乗り継ぎ客は機内で延々と待たされます。これは他の国ではありませんでした。
そして乗り継ぎ客の番が来て、飛行機を降りてまず整列させられ、人数を数えられます。
この数を数えている時間というのは、先に降りた入国する搭乗客にも適用されていたでしょうから、彼らが数えられている間乗り継ぎ客は機内で待たされていたわけですね。
僕は待つ時間が嫌と言っているのではなく、まず何の為に数えているのか分からない人数把握を止めた方が良いと断言出来ます。
数を数えている空港職員、航空会社職員、10人程度いました。中にはただ立っている人もいます。
必要でしょうか?w
人数を数えられ、その後職員に先導されて乗り継ぎゾーンに移動します。
違う方向へ行ってしまうのを防ぐ為でしょうか、あちこちにただ立っている人がいます。必要でしょうか?w
どこの国の空港へ行っても、「入国」や「乗り継ぎ」というのは看板に書いてあります。看板で済むことをただ立っている人を配置して、万が一間違えてそちらに行ってしまった人に声をかけて防ぐ。
「そっちじゃありませんよ」と。
そっちじゃありませんよ、はこちらのセリフだと言いたくなります。力を注ぐのはそっちじゃありません。
道を間違えた人が他のゾーンに行ったとして、それが何なのでしょう?
良い大人なのですから、ある地点で気づいて乗り継ぎゾーンへ戻ってくるでしょう。これを親切とは呼びません。ただの子供扱いです。
直近は乗り継ぎでしたので乗り継ぎ時の空港の話をしていますが、その前は入国でしたので検疫をする必要がありました。その時の話もします。
ここには最大の人員が割かれていますので、搭乗客よりも検疫用の臨時スタッフの方が多いという滑稽な場面に遭遇します。
先にも書きましたが、基本的にスタッフ同士はソーシャルディスタンスは保たれておらず、密です。
そしてここでも、人数が多過ぎる故、ただ立っている以外やることのないスタッフが現れてしまいます。
必要でしょうか?w
急に搭乗客が増えた場合に備えてあらかじめ多めに?
いえ、今日本は半鎖国状態で日本人を含めた1日あたりの入国者の人数を厳密に管理しています。
このデータは公開されていますので、空港のスタッフ数を管理している立場の者が知らない情報ではありません。適正な人数にすることは間違いなく可能なはずです。
100歩譲って適正な人数よりも多く配置しても良いですよ。ですが、その代わりスピードアップをするような人員の配置をして下さい。明らかに過剰です。適正な人数の把握も出来ていないのですから、どこの部分に無駄があるのか、などの検証も行われてはいないでしょう。
半年経って羽田空港に戻った際にも同じことをやっていたので、これは間違いありません。
他にも意味不明だったのは、位置情報確認アプリです。
先程、日本人も外国人もスタッフはみんな頑張っていると書きました。
確かに頑張っているのですが、それぞれのスタッフの仕事についての知識はかなりあやふやな印象を受けました。
僕は2日のみ日本にいる予定だったので14日間の隔離は2日のみで良くなります。海外へ出国する公共交通機関の利用は可能だからです。
こうしたケースはどうすれば良いのかを尋ねたところ、上司に聞きに行き戻ってきました。何らかの設定をしてくれたのか分かりませんが、
「大丈夫です。2日で止まるように設定しました。」
外国アクセントのある日本語で、そのスタッフは僕に言ってくれました。
アプリをインストールし、2日間、アプリからくる通知に対して返答を行っていました。そして3日目、アプリが止まっているはずのその日、羽田の空港ラウンジでそのアプリから連絡がきました。2日で止まる設定というのは何だったのでしょうw
仕方ないのでアプリに応答します。応答時、背景を映さなければいけない仕様なので、あえてこれから海外へ出発であることが分かるように、ラウンジから見える飛行機をバックに応答しました。万が一にもこのアプリの担当者が写真を確認してくれて、「この人はこれから海外へ行くんだな」と気付いてくれるのを期待したのです。ところが期待した僕がアホでした。
というのも、空港をバックにした映像を送った後も、その後アメリカに着いた後もきっちり残りの日数、アプリが鳴り続けたからです。とんでもない迷惑です。恐らくあのアプリで送っている映像は誰も確認しておらず、ダミーの盗難防止カメラと同じようなものなのではないでしょうか。
「こうやって映像を送らせておけば、外に出歩かないだろう」的な。
これまた仕方ないのでアメリカの位置情報を送ろうとしても、「海外からの位置情報は送れません」とのこと。
意味が分かりません。位置情報を送る為に日本へ戻れと?w
お前が通知を送ってきてるから、応答して位置情報を送れと言ってきているのに、送れないってのはどういうこと?
海外へ行くことを伝えその設定とやらをしてもらったにも関わらず、こんな感じなのです。このアプリ、必要でしょうか?w
スタッフの対応などをディスるのは簡単ですが、正直対応は素晴らしかったですよ、丁寧だし親切だし。
スタッフには文句はありませんが、唯一ソーシャルディスタンスは保った方が良いと思います。矛盾を起こしているからです。もしくは日本は他国ほどソーシャルディスタンスは気にされていないのかもしれません。電車なども混んでいると聞きますし。
とにかく、全てにおいて非合理的な印象を受けました。日本での感染者数が世界的に見ても低いのは、こうした厳しい措置も理由の一つではあるでしょう。しかし僕が上に挙げたものは、どれもその理由にならない点ばかりです。
アメリカにいる間に位置情報を送れと命令を出し続けるアプリは、日本の感染者を増やさない理由にはなり得ません。
道迷いを防ぐ為にただ立っているだけのスタッフも日本の感染者を増やさない理由にはなり得ません。
こうした至らないと思われる点が改善されていれば良いのですが、半年前に比べ少しも改善されていない。ここに最大の問題があると思います。
次に入国するのがいつになるのか分かりませんが、30倍のスタッフを置くなら、せめて時間を巻いてもらえないかな、と希望します。
日本に帰ってすぐ目にするのが「日本が海外と比較してダメになってしまった理由、合理性を排除して体裁を整えることに一生懸命」のような部分では悲し過ぎます。
日本へ帰ってくるなり「やべぇ、日本やるじゃん!さすが」と誇りに思えるようなオペレーションをしてもらいたいのです。
世界で戦うサムライの一人として切に願います。
GlendaleのResidence Innにて。